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フィジカル論

【疲労を溜めない方法】パフォーマンスを落とさないために

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大変お世話になっております。

今日は「疲労をためないために」というテーマで書いていきます。

スポーツをやっている人に限らず、普段働いている社会人や学生の方も含めて、今回の話は来年の初夢に出てくるくらいの内容になる話だと思います。ぜひ読んでみてください。

皆さんも日常の中で「なんか疲れたな」「疲労が溜まってるな」と感じる時があると思います。疲労が溜まってくると、体が動きにくくなったり、集中力が続かなかったりで、パフォーマンスが落ちてしまいます。単発的に疲労していただけなら、「そんな日もあるか」で済む話かもしれないですが、そんな状態が長く続いてしまうのは、全国民にとって極力避けたいことだと思います。

昨今色んな疲労回復方法が多岐に渡って発信されていますが、私の今回の内容はもっと根本の部分でして。疲労する前に予防として疲労しにくくする、つまり「疲労を溜めない」ための考え方を、私の視点から独断と偏見で共有していきます。

その前にまず、前提としてお伝えしたいことがあります。「疲労」というのは、必ずしも悪いものじゃないということです。

むしろ、トレーニングというのは「あえて疲労を生み出す行為」とも言えます。体を追い込むことで、そこから超回復してどんどん強くなっていくので、そういう「意図的に生み出す疲労」は、強くなってパフォーマンスを高めていくためには必要なことです。

一方で注意したいのが、意図せず蓄積してしまう“無自覚な疲労”です。たとえば、日常の姿勢の癖や、偏った体の使い方、ストレスによる精神的な疲れなど。そういった疲労は、自分では気が付きにくいので、知らず知らず蓄積していきます。

それらを放っておくと慢性的になって、パフォーマンスが落ちたり、ケガ・故障につながったりします。なので、この「無自覚な疲労を溜めないため」にという目線で、私の考えを書いていきたいと思います。


疲労を溜めない方法

① 局所疲労を避ける

まず最初に大事にしているのが「局所疲労を避ける」ことです。一部分に疲労を集中させないということです。

局所疲労があると、その部分だけ身体が摩耗していきます。摩耗して故障のリスクも高まるし、それをかばうようにすると動きに誤作動が出やすいので、どこか一部分だけが疲労する状態は、トレーニング以外ではなるべく避けるようにしています。

そのために意識していることが、下のような感じです。

・長時間同じ姿勢を取らないようにする(座っている、横になっている等の状態でも)
・反復動作は身体の色々な部分を使う
・大きい筋肉から動かす

また、大人になるとどうしても、体の使い方に、「自分の癖」が出てきます。投げ方、走り方、立ち方、歩き方、座り方など。その癖が原因で、気づかないうちにいつも同じ部位に負担がかかっている、というパターンは多いです。

なので、普段から同じところばかり使ってないか確認するようにしています。時々自分の身体の使い方を見直したり、新しい動きを取り入れたりして、局所に疲労の偏りが出ないようにすることが大切だと感じています。


② 無駄な力を使わない

「無駄な力を使わない」ことも、僕の中では大切にしているポイントです。

これは、スポーツの動きでも、日常生活でも同じです。動作の中で無駄に力が入ると、知らない間に疲労がどんどん蓄積されていきます。実際、立っている時や座っている時でも、足、腰、お尻、肩などに力が入っていることは多いです。

スポーツの動作でも、感覚が洗練されてくると徐々に無駄な力が抜けて動きが滑らかになっていくように、日常動作でも自分の感覚を洗練させていくことが重要です。

キーワードは「最小限の力で動く」

立ち上がる時、歩く時、座っている時、服を着る時、ボタンを押すときなど、普段から自分の中で「最小限の力」で日常動作を行うようにしてみてください。ぐにゃぐにゃになるんじゃなくて、無駄に力が入っている部位に気づいて、抜いていくイメージです。やってみると、普段自分がたくさん力を使っていることがわかると思います。

日頃意識してみてください。スポーツの動作にも応用できます。


③ マッサージやストレッチは“心地よさ”重視

マッサージやストレッチで疲労回復を図る人も多いと思いますが、僕が大切にしているのは「心地よい」や「快適」を通り越した無理な刺激は避けることです。

よくあるのが、強く押して「痛い痛い」と言いながらマッサージを受けたり、可動域ギリギリまで伸ばして痛みを我慢するようなストレッチ。「固まっているから強く刺激した方が良い」というような認識が多い気がしています。が、強刺激では防御反応でむしろ筋肉が緊張するし、ストレスもかかるので、疲労回復やリラックスには逆効果かなと。

もちろん、強い刺激を入れて動かさないといけないシチュエーションだったり、可動域を広げるトレーニングとしてはアリです。でも、疲労回復が目的であれば、逆行する反応になりかねないと考えてます。

体は正直で、「心地よい」と感じる刺激は、その刺激を身体が求めている証拠です。私は、マッサージもストレッチも「快適」だと思えるかという視点で「心地よさ」を基準にしています。さする程度のマッサージや、軽めのストレッチで十分効果を感じます。


④ 精神疲労を抜く

身体の疲労は感じやすいので、ある程度重要視されていますが、一方で「精神疲労」については不明瞭な部分も多く、軽視されてしまいがちなイメージです。特別しんどいことをしていないのに、「なんとなく疲れている」状態の大半は、身体が原因じゃなく、「精神疲労」が「身体感覚」として現れているものだと思っています。

たとえ身体が動いていなくても、頭の中に「思考・不安・感情的な緊張」などが残ったままでは、休めていない状態です。精神的な面でも、オン/オフのメリハリがしっかりできる人ほど、疲労を溜めないことが上手です。

精神疲労を溜めない(もしくは抜く)ためには、頭の中の「思考」ではなく、五感で「感覚」に触れる時間を作ることが大事です。よく言われる瞑想やマインドフルネスもこの領域の話だと思っています。自然を眺めたり、音楽を聞いたり、リラックスできる匂いを嗅いだり、ふわふわのクッションを触ったりなど、「五感を通して自分が癒される感覚」にフォーカスすることで、「思考」の部分をリセットするイメージです。

私たちの頭の中では常に「考えること」に脳が働いているので、知らないうちにオーバーワーク状態になっていきます。そこで、あえて感覚の部分にフォーカスして、そういった思考する状態から距離を置くことで、脳のアイドリングを止めて、休息状態にもっていくことができます。

頭の中のメンテナンスとでも言いましょうか。身体のメンテナンス同様、精神的に疲労を溜めないために、そういったことも重要です。


⑤ 自分の状態を記録する

1番土台になる部分です。疲労をためないためには「疲れていることに早く気づく」こと。そして「自分が疲れやすいシチュエーションを把握しておくこと」です。そのために、自分の状態を記録するのが、シンプルかつ効果的です。昔は毎朝学校で健康観察がありましたね。当時はなにも考えず「はい元気です!」と言っていましたが。

日々自分についての記録を取ることで、自分の状態を把握できるし、傾向が見えてきて疲労に対処しやすくなります。

「これをしたから今日は疲れている」とか、逆に「これのおかげで疲労が取れている」など、記録することで普段の自分がどんなことに影響を受けているのかが見えてきます。具体的に何を測って記録していくのかは、やりながら自分で作り上げていく感じで良いと思うのですが、参考までに私が何を記録しているかを挙げておきます。

・食べたもの、飲んだものの
・体重
・就寝時間、起床時間
・寝る前の体性感覚(寒い、暑い、重いなど)
・起きた時の気分
・その日のパフォーマンス

ざっとこれくらいです。自分を観察して、データとして記録していくと、その時のコンディションに合わせて自分を上手くコントロールしていけるようになります。


おわりに

冒頭でも書きましたが、疲労は必ずしも「悪」「BAD」「エネミィー」ではなく、個体として強くなるためには重要な「要素」「きっかけ」「トリガー」です。ただ、おそらく多くの人が悩まされているのは、無自覚に溜まっている疲労で、いわゆる慢性疲労だと思います。

今回はその慢性的に溜まっていく疲労をどのように改善するかという目線で書いていきました。また、普段トレーニングしているような人でも、疲労を放置せず、どのようにリカバリーするかという戦略として参考にしてもらえれば幸いです。トレーニングと疲労回復は単品じゃなくてセットで。

疲労している自分の身体を単に「休める」のではなく、「回復」させるという意識で向き合っていってもらえればと思います。

人体は宇宙です。

最後に
「ホイミ」の呪文って、名前の由来は何ですか。ありがとうございました。

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大城駿斗

沖縄出身の社会人野球選手

野球NOTEで感覚や思考を発信中!

シンプルさは究極の洗練である。

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